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泡の中心で愛を叫ぶ男(3)

■第3泡
 2006年も、もう少しで終わろうとしている。どうやら正月は沖縄で向かえそうだ。除夜の鐘とかなるのだろうか?部屋が、ラブホテル側から泡街中心街を見渡せる反対側に移動した。断っておくが当然私の希望ではない。管理者の都合だ。窓をあける。怪しげなネオン看板が視界に、あふれんばかりに入ってくる。その一つの名称をネットで検索してみた。案の定、紙面ではお伝えできないような内容で多数ヒットした。太陽が沈むころ、その看板たちに明かりがともり始める。この街の本格活動の始まりだ。

 そう、ここは沖縄本島の某所。この地域に車が入るもんなら、道の中央まで呼び込みのおっさんが飛び出て車を止めて呼び込みをする。そんな横断歩道のない高額銭湯が密集した街。そんなところに、フリーランスプログラマの私が仕事のため借りたマンションから眺めた街並みの物語だった。

 部屋が反対側に変わったので、ラブホテルの部屋の掃除のおばちゃんとは顔合わせることがなくなってほっとした。が、こんどは呼び込みのお兄ちゃんの威勢の良い声が1日中こだまする事になった。日中はお休みの店も多いのだが、昼夜問わず、24時間活動しえているお店も多いようだ。 私は、基本的にマンションでプログラムを組み、客先から呼ばれば出向いて調整・作業をおこなう毎日を過ごしていた。とうぜん、近所の呼び込み兄ちゃんとは顔なじみにもなってくる。マンションの住民とはわかっていても、向こうも呼び込みのプロ駄目もとでも声はかけてくる。
・昼間食事の買出しに出れば、
 「どうっすかぁ、お遊びのほうは...まだ明るすぎますかぁ...」
・しつこい呼び込みに、おれここの住人...と指をさせば、
 「いやー、隣近所よしみで一度どうすかぁ、お願いしますよぉ...」
・12/24クリスマスイブは、
 「クリスマスぐらいら、お兄さん遊びましょうよ...」
etc..と声をかけてくる。
 
 そんな毎日だ。どんな毎日だぁ。でも、昼夜クリスマス年末年始関係無にがんばっている、呼び込みの兄ちゃん、これまでの彼らのこれまでの人生、これからの人生、また勝手に妄想&想像してしまって、勝手に2時間ドラマスペシャルを自分の頭の中で思い描く...涙した...勝手に想像しているので本当は違うのかもしれないが...それより、おれは店の外に出ている彼らの一つの顔しかみていないが、その呼び込んだ店の中では、私の想像をこえるドラマと、泡とともに格闘している男と女の泡合戦が繰り広がれているのかと思うと、これまた、昼のメロドラマを勝手に製作して、勝手にまた泣いた。

★お断り★
 この物語は、グーたらフリーランスプログラマが、なぜだか柄にもなく忙しい案件の仕事を引き受けてしまい、トンでもない状況に置かれながらも、その仕事の忙しさのなかで、部屋かな眺めた、別世界の泡街並みを勝手に想像しながら書いた実話をもとにした話で、けしてその街並みに誘われて、入ってしまった体験談ではありません。そんな時間も、考えもありません。くどいようですが信じてください。

つづく..

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コメント

沖縄と言えば楽天地!いいなぁ?と寒さの中で丸まっている私は思ってしまうのですが…のんびりタイムも無そうな。普段では見る事の出来ないな中での生活…
*お断り*
改まって信じてくださいって…(笑)
ん~~ん?呼び込みのお兄さんに負けないで下さいね。

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