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2007年01月22日

泡の中心で愛を叫ぶ男(3)

■第3泡
 2006年も、もう少しで終わろうとしている。どうやら正月は沖縄で向かえそうだ。除夜の鐘とかなるのだろうか?部屋が、ラブホテル側から泡街中心街を見渡せる反対側に移動した。断っておくが当然私の希望ではない。管理者の都合だ。窓をあける。怪しげなネオン看板が視界に、あふれんばかりに入ってくる。その一つの名称をネットで検索してみた。案の定、紙面ではお伝えできないような内容で多数ヒットした。太陽が沈むころ、その看板たちに明かりがともり始める。この街の本格活動の始まりだ。

 そう、ここは沖縄本島の某所。この地域に車が入るもんなら、道の中央まで呼び込みのおっさんが飛び出て車を止めて呼び込みをする。そんな横断歩道のない高額銭湯が密集した街。そんなところに、フリーランスプログラマの私が仕事のため借りたマンションから眺めた街並みの物語だった。

 部屋が反対側に変わったので、ラブホテルの部屋の掃除のおばちゃんとは顔合わせることがなくなってほっとした。が、こんどは呼び込みのお兄ちゃんの威勢の良い声が1日中こだまする事になった。日中はお休みの店も多いのだが、昼夜問わず、24時間活動しえているお店も多いようだ。 私は、基本的にマンションでプログラムを組み、客先から呼ばれば出向いて調整・作業をおこなう毎日を過ごしていた。とうぜん、近所の呼び込み兄ちゃんとは顔なじみにもなってくる。マンションの住民とはわかっていても、向こうも呼び込みのプロ駄目もとでも声はかけてくる。
・昼間食事の買出しに出れば、
 「どうっすかぁ、お遊びのほうは...まだ明るすぎますかぁ...」
・しつこい呼び込みに、おれここの住人...と指をさせば、
 「いやー、隣近所よしみで一度どうすかぁ、お願いしますよぉ...」
・12/24クリスマスイブは、
 「クリスマスぐらいら、お兄さん遊びましょうよ...」
etc..と声をかけてくる。
 
 そんな毎日だ。どんな毎日だぁ。でも、昼夜クリスマス年末年始関係無にがんばっている、呼び込みの兄ちゃん、これまでの彼らのこれまでの人生、これからの人生、また勝手に妄想&想像してしまって、勝手に2時間ドラマスペシャルを自分の頭の中で思い描く...涙した...勝手に想像しているので本当は違うのかもしれないが...それより、おれは店の外に出ている彼らの一つの顔しかみていないが、その呼び込んだ店の中では、私の想像をこえるドラマと、泡とともに格闘している男と女の泡合戦が繰り広がれているのかと思うと、これまた、昼のメロドラマを勝手に製作して、勝手にまた泣いた。

★お断り★
 この物語は、グーたらフリーランスプログラマが、なぜだか柄にもなく忙しい案件の仕事を引き受けてしまい、トンでもない状況に置かれながらも、その仕事の忙しさのなかで、部屋かな眺めた、別世界の泡街並みを勝手に想像しながら書いた実話をもとにした話で、けしてその街並みに誘われて、入ってしまった体験談ではありません。そんな時間も、考えもありません。くどいようですが信じてください。

つづく..

2007年01月06日

泡の中心で愛を叫ぶ男(2)

■第2泡

毎朝、借りているマンスリーマンションの前に立つ。そこは、高額銭湯街の正面むかいだ。けして早朝割引入浴後でもこれからご入浴でもない。客先に向かうために、仲間の車を待っているだけだ。それにしても、バツが悪い。24時間営業なのだろ、客引きのお兄ちゃんがあっちこっちに立っている。「をい、おい、こっちを見るなよ...スーツ着てりゃ、アサッパからこれからご入浴の分けないだろう? と、思っていたら、一人スーツ姿のおっさんが、斜め前の高額銭湯に入っていった....まあ、そんなこともあるのだろう。
 しかし、ばつが悪い。背中を向けて鞄から物を取り出したり、携帯チェックしているふりをするしかない....クラクションが鳴った! やっときたよ! 振り向いた。車は、マンション側の道ではなく、反対側...そう、とある高額銭湯の入り口の正面に止めやがった。再び、クラクションが鳴る。恥ずかしい...そそくさと、道を渡り車に乗り込んだ。「は、はやく、車をだしてくれぇー」

 そう、ここは沖縄本島の某所、石鹸の泡を巧みの技で男の夢をシャボン泡の中に閉じ込めては、消えていくそんな高額銭湯のたくさん立ち並ぶ街の中心地、おれは、そんなトンでもない場所にマンスリーマンションを借りてしまった、そんなフリーランサープログラマであった。

 泡の中心で愛を叫ぶ男の物語がとりあえず、走り出した。

★お断り★
この物語は、俺の後ろに立つなよ、USBキーボードでオタクヲブラインドタッチするぜ!のハードボイルド、フリープログラマの最近の仕事先の実話を元に構成されているが、あくまでも、たまたま滞在先が非日常的な場所だったため、まあ、想像力を巧みに駆使して、そのネオンと泡の世界を創造と妄想でを物語化したもので、けしてマンションの反対側の道を突き抜けて、高額銭湯体験記を語るものでもないし、仕事が忙しくてそんな騒ぎでもなし、忙しくなくてもけしていきませんので....信じてくださることを心から祈っております。(笑)

2007年01月04日

近況 in オキナワ

んちわ、もりたろっす。
むちゃくちゃ、ご無沙汰です。
いま、オキナワっす。仕事っす。
羨ましいかと、思いますが、本当に仕事です。ラチられています。
おまけに、マンスリーマンションまで借りてしまってます。
で、その場所がすごく魅力的で、いや、非日常の世界で、まあ、なんだか、仕事の間に執筆活動してしまいました。そんな、事実をもとにした物語を「泡中男」まあ、連載させていただきます。
もりたろう

泡の中心で愛を叫ぶ男(1)

■第1泡

オフィスで鍵を渡された鍵で、部屋のドアを開ける。
ちょっと、タバコの臭い。換気のため窓をガラッと開けた、目にはラブホテルがそびえたっていた。向こう側の開いた窓には、掃除のおばさんがいた。目が合った....

ここは沖縄本島某所、ここ沖縄で、依頼された仕事のために私はマンスリーマンションを借りた。

マンションの入り口側は、小さな道を挟んで派手なネオンのお店が数多く点在するのだ。お兄さんたちがあちこちで呼び込みをしている....そう、ここは沖縄でも有名な「石鹸をたくさん消費して泡をつくり、その泡で巧みの技を駆使した女性たちが働く、高価銭湯の集まった場所」だった。

私は、そんな沖縄の泡の中心街・ど真ん中にそびえたつ、マンスリーマンションでこれからしばらく、滞在することになったのだ。

どうりで、本島一、安いマンスリーマンションだったわけだ...

そんなわけで、泡の中心で愛を叫ぶ男の物語がはじまった。

★お断り★
この物語は、あるフリーランサープログラマの実話を元に構成されているが、あくまでも、仕事で沖縄を訪れ、たまたま滞在先が非日常的な場所だったため、そのマンションの窓から見える風景を眺めた感想(多少想像もあり)を物語化したもので、けしてマンションの反対側の道を突き抜けて、高額銭湯体験記を語るものでもないし、仕事が忙しくてそんな騒ぎでもなし、
忙しくなくてもけしてそんな場所へはいきませんので....信じてください。(笑)